建設業許可のよくある質問
建設業許可について、実際の申請でよく問題になる内容を中心にまとめました。
Q 10年以上建設業をしていますが、昔の請求書や入金確認が取れる書類が全部残っていません。許可は取れますか?
すべての資料が残っていなくても、許可を取得できる可能性はあります。
実務経験を証明する場合は、契約書、注文書、請求書、入金記録などから、実際にその業種の工事を行っていたことを確認します。
通帳が残っていない場合でも、金融機関が発行する取引明細などで入金を確認できるケースがあります。
まずは現在残っている資料を時系列で整理し、何年間の実務経験を証明できるのかを確認することが重要です。
Q 昔勤めていた会社での経験を使いたいのですが、その会社が廃業しています。どうすればいいですか?
会社が廃業していても、過去の経験を使える可能性があります。
過去の勤務記録や社会保険の加入記録、当時の契約書、注文書、請求書などから、在籍していた期間と実際の工事経験を確認します。
特に奈良県では、法人での経験について社会保険等の加入状況による常勤性の確認も重要です。
健康保険・厚生年金・雇用保険のいずれにも加入していない場合、その期間の実務経験が認められないことがあります。
勤務していた会社が廃業している場合は、手元に残っている資料をできるだけ早く確認しましょう。
Q 請求書に「改修工事一式」としか書いていません。実務経験として使えますか?
そのままでは、どの建設業種の工事を行ったのか判断できないことがあります。
例えば「改修工事一式」だけでは、大工工事なのか、内装仕上工事なのか、屋根工事なのか分かりません。
その場合は、見積書、注文書、工事明細なども確認し、実際にどのような工事を行ったのか説明できる資料をそろえます。
実務経験で建設業許可を取得する場合は、工事金額だけでなく、工事内容を証明できるかどうかも重要です。
Q 個人事業主として5年以上建設業をしてから法人化しました。法人でもその経験を使えますか?
要件を満たし、必要な資料が残っていれば使うことができます。
法人を設立してから5年経っていなくても、法人化する前に個人事業主として建設業を経営していた経験を、経営業務の管理経験として証明できる場合があります。
その際は、確定申告書や工事関係書類など、個人事業時代の資料が重要になります。
法人化を予定している場合は、個人事業時代の確定申告書や工事資料を処分せずに保管しておくことをおすすめします。
Q 資格を持っている従業員を営業所技術者等にして許可を取る予定です。注意点はありますか?
資格を持っているだけでは建設業許可の要件を満たせません。
その方が申請会社に常勤していることを証明する必要があります。
社会保険等への加入義務がある場合は、適切に加入していることも重要です。
また、その方が退職して営業所技術者等が不在になると、建設業許可を維持できなくなる可能性があります。
「資格者がいるから大丈夫」ではなく、雇用関係や常勤性まで確認しておくことが重要です。
Q 10年の実務経験で複数の建設業許可をまとめて取りたいのですが可能ですか?
同じ10年間の実務経験を、そのまま複数業種の「10年経験」として重複して使用することは原則できません。
例えば、大工工事と内装仕上工事の両方について10年の実務経験が必要な場合、同じ10年間をそれぞれの10年経験として二重に計算することはできません。
そのため、どの業種に実務経験を使うのかは、申請前に慎重に検討する必要があります。
ただし、一定の業種の組み合わせについては実務経験年数が緩和される特例もあります。
複数業種の許可を取りたい場合は、資格で要件を満たせないか、実務経験の特例を使えないかまで含めて検討します。
特に公共工事の入札を考えている場合は、どの業種の許可を取得するかが今後の経営事項審査や入札参加にも影響するため重要です。
Q 決算書の純資産が500万円ありません。500万円を銀行に用意すれば申請できますか?
一般建設業であれば申請できる場合があります。
自己資本が500万円以上あることのほか、500万円以上の資金調達能力を証明する方法があります。
奈良県では、500万円以上の金融機関の残高証明書などによって財産的基礎を証明する方法があります。
そのため、「決算書の純資産が500万円未満だから許可が取れない」とは限りません。
また、許可取得後も常に500万円以上の預金を維持しておくことまで求められているわけではありません。
ただし、残高証明書の基準日時点で500万円以上ある必要があるため、資金の入金時期と申請日をあらかじめ調整することが重要です。
奈良県では申請が予約制となっているため、残高証明書の取得日と申請予約日を逆算して準備する必要があります。
Q 自宅を会社の本店にしています。自宅でも建設業の営業所として申請できますか?
自宅でも、要件を満たせば建設業の営業所として申請できます。
自宅兼事務所で建設業許可を申請するケースも珍しくありません。
ただし、実際に建設業を行う営業所として、机、パソコン、書類保管場所などがあり、営業所としての実態があることが必要です。
また、営業所として必要となる設備や確認方法は自治体によって異なることがあります。
例えば、固定電話の取扱いについても自治体によって確認方法が異なる場合があります。
賃貸物件の場合は、賃貸借契約上、事務所として使用できるかについても事前に確認しておきましょう。
Q 社会保険に入っていませんが、建設業許可を申請できますか?
社会保険への加入義務がある事業所の場合は、そのままでは建設業許可を受けることができません。
建設業許可では、健康保険、厚生年金保険、雇用保険について、加入義務がある場合に適切な届出を行っていることが求められます。
一方で、個人事業主や従業員の人数、雇用形態などによっては適用除外となる場合もあります。
そのため、「社会保険に入っていない=必ず許可が取れない」というわけではなく、まずは自社に加入義務があるかを確認することが重要です。
Q 建設業許可はありますが、何年も決算変更届を出していません。更新できますか?
未提出の決算変更届を整理して提出したうえで、更新申請を行う必要があります。
建設業許可業者は、毎事業年度終了後に決算変更届を提出しなければなりません。
過去数年分を提出していない場合は、未提出となっている年度の決算変更届をさかのぼって作成します。
複数年分になると、当時の工事経歴や財務資料の確認に時間がかかることがあります。
更新期限の直前になってから対応すると間に合わなくなる可能性もあるため、未提出に気付いた時点で早めに整理することをおすすめします。
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